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Case Studies

REACH登録、ならびに試験に代わるQSAR(定量的構造活性相関)の使用

2010年初旬に、ある顧客からCS Regulatoryに対し、化学品の特性や構造を保つために欠かせないある溶媒の存在下で生産・供給・使用される、一群のUVCB物質に関する依頼がありました。

この物質については、コンソーシアムが指名したコンサルタントが過去にレビューを実施していました。同コンサルタントは、物理化学的性状についてのエンドポイントが欠けていると指摘し、当該の各物質に適用すべき試験パッケージを提案しました。CS Regulatoryはスタッフの持つ広範囲にわたる経験を活かし、いずれの物理化学的試験も、溶媒の影響により技術的に実行不可能および/または無意味であると迅速に判断しました。

CS Regulatoryは顧客の担当化学者と協力の上、物理化学的試験データを免除すべき詳細な理由説明を作成し、併せて、環境上重要なエンドポイントの多くについてのQSARを示しました。そしてこれに際し、リスク評価のための証拠の重み付けを実施するため、UVCB物質のそれぞれの構造について複数のバリエーションを評価するという手段がとられました。

この戦略を織り込み、CS Regulatoryが作成したIUCLID 5登録ドシエによって、クライアントは、試験データの免除とQSARエンドポイントを含め、全ての化学物質についての先導登録を2010年の期日までに無事完了し、試験コスト約100万ユーロを節約することに成功しました。

リードアクロスによるREACH登録

CS Regulatoryは、金属化合物のサプライヤー各社との協力においても実績があります。過去には、卑金属に関し利用できる詳細なデータを用いて、REACHコンプライアンスのための戦略をデザインしました。この戦略は、健全な科学的原則、さらにパブリックドメインやリードアクロス、ならびにQSAR評価の実践的な活用をベースとするもので、これによって動物実験の必要性や、規制コンプライアンスにかかるコストの大幅な削減に寄与しました。

唯一の代理人としてのREACHコンプライアンス

CS Regulatoryは、単離中間体としてEUで登録された物質に関し、OR唯一の代理人)義務の譲渡を引き受けました。ところが、デューディリジェンス実施の際に、比較的低いトン数帯でも非中間体としての使用をサポートする必要があることが明らかになりました。ガイダンスでECHA(欧州化学品庁)が提唱する一物質一登録(OSOR)原則に則り、CS Regulatoryは先導登録者の役割を引き受け、必要なドシエの更新と適切な化学物質安全性評価を行うことで、EU域外サプライヤー・川下ユーザーが継続してコンプライアンス遵守することを確保しました。

川下ユーザーのコンプライアンス

CS Regulatoryは、国際的な武器・発射体のサプライヤーに、コンプライアンス要件に関するサポートを提供しました。クライアントは、直接輸入業者であると同時に川下ユーザーでもあり、コンプライアンスにおける立場が不確かでした。

クライアントは、EUの全規制への確実なコンプライアンスを達成すべく、登録・通知義務の有無が判断できるよう、全てのサプライヤーからの化学物質と製品ならびに成形品を評価して、REACHでのステータス、SVHC(高懸念物質)含有量、CLPコンプライアンスをレビューすることをCS Regulatoryに依頼しました。

CS Regulatoryは、現場監査ならびに多様なサプライチェーンと関連文書のレビューを経て、製品のステータスを判断し、コンプライアンス確保のための助言を行うと同時に、川下ユーザーが使用できる適切な文書類を作成しました。併せて該当する通知要件に関連したサポートを提供しました。

バイオサイド製品のレビュー

CS Regulatoryは、あるEU域外機関の依頼により、バイオサイドとして使用される可能性がある複数のニッチ市場向け化学品の性質を評価しました。

このケースでは、EU加盟国の関係当局との協力により、当該物質がバイオサイドとして評価される可能性(または過去のバイオサイドとしての評価)の有無を判断し、さらに、バイオサイド登録プロセスによって当該化学品についてのサポートが可能かどうか判断するための費用概算も提案することが可能でした。これによりクライアントは、EUで当該化学品をサポートする意義について迅速に判断を下すことに成功しました。

グローバル登録

CS Regulatoryは、新規(REACH非段階的導入)物質のグローバル登録の実行を請け負いました。世界各地の規制コンサルタントとのネットワークを用いて、CS Regulatoryは欧州における適切な照会プロセスならびにその他の国・地域での適切な手続きを完了し、EU、豪州、日本、カナダ、韓国、フィリピンのデータ要件に準拠する単一試験パッケージを設計しました。このパッケージでは、各国・地域でのコンプライアンスに対応できるように、データの反復を最小限に抑えました。そして必要に応じて、特定の国の規制管轄区域内における適切な施設で試験を実施し、データを集めました。

CS Regulatoryは世界中の専門家パートナーとのネットワークを活用して、各国・地域での当該物質の登録を無事完了させ、物質は供給開始が可能となりました。